Miz 10/深水遊脚
 
 柏木に須田の戦闘訓練を、青山に身体能力の向上のためのトレーニングを担当してもらうことをそれぞれ伝えた。特に柏木には、自身の戦闘能力を削られる危険性について知らせ、危険な状態に陥ったら訓練を中止して構わないと伝えた。柏木はやる気満々だった。自信もたっぷりだから、胸を貸してやるくらいに思っているのかもしれない。危険な状態で訓練を中止するようにとの助言については心配しすぎですよ、と返された。たいして考えていないのかもしれない。まあそれもよい。須田は味方となるのだ。過度な警戒心をもって相対するのは本末転倒というもの。万が一柏木が駄目になったとしても、早めに俺や政志、あるいは晴久と代わればそれでよい。最終
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(2)