名前一つの尊敬。/梓ゆい
 
私の父は、明という字に彦と書いて「明彦(あきひこ)。」という名前だった。
小学生の頃国語の授業にて、名前の由来の話になった。
当時クラスには、「彦」という名前を持つ男の子が2・3人いた。

昔は、「彦」という字は身分の高い偉い人しか名前につけることが許されなかった。
一般庶民の名前には、使用出来ない漢字だったんだよ。
ということを、担任の先生が話してくれた。
そのことを聞いたとき(お父ちゃんは、なんて立派な名前を持っているんだろう。)と妙に誇らしげな気分になったのを覚えている。

後年になり
== 古代の男子首長や貴族 ==
3 - 6世紀にかけて地域の男性首長や貴族の尊称と
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