ギャップのセール/番田 
 
友達からの誘いを断って、一人で原宿を歩いていた。どこかうわついた人の中。生きているとはこういうことなんだとわからせてくれる。そんな年齢でも、ないのだろうか。この無数の人は、どこにいくのだろうということが、いつも気になる。だけど、想像するに値もしないことかもしれない。行く場所なんて決まっているのだから。鳥や昆虫の生き方の方がよほど不思議に満ちている。羽が生えているものに限らず、それらは大地と季節の中を生きている。チベットに生きている人みたいになれば、もっと良い詩が書けるような気もした。

来週は衆議院選挙が行われる。投票用紙がポストに入っていた。この選挙の勝利は見えているかのような解散の仕方だっ
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