排出の快感/桐ヶ谷忍
 
何事においても、排出する事に快感を覚える。
排泄行為は言うまでもない。
お風呂も毎日一時間以上入って、汗をダラダラ流す。
風邪をひいたらラッキーだと喜ぶ。
鼻水を出す喜び、咳をして腹筋使って、わずかなりと脂肪を落とせる嬉しさ。
そして、当然ながら、一作出来上がった時の例えようもないほどの快楽。

カラッポに、なりたいのだと思う。
この身の内には、私を悩ませる重石がドンと腹の中心に据えられていて
その重石を取り除きたくて、少しでも削りたくて、排出を試みている。

私が自分を正確に語れる人間だったら、詩は書いてない。
私の思った事、感じた事は全てその重石に吸い取られてしまってい
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