ほねのみるゆめ/itsuki
 


彼女は広くて一面真白の部屋で暮らしていました。それは、慎ましやかで、とてもおだやかな生活で、彼女はその部屋での暮らしを大変気に入っていました。それに、なんといっても彼女には愛すべき同居人がいたのです。彼は、つまり、ほねでした。もう少し細かく言うなら彼は、恐竜の、全身骨格でした。彼の体はとても大きく天井すれすれで、いつでも、ほねのすきまから向こうがわが見えていました。

彼女はよく本を読みました。彼に童話や絵本を読みきかせることもあれば、ひとりで推理小説に熱中することもありました。彼女はその時間がとても好きでした。時々彼とする鬼ごっこも、フリスビーも、もちろん楽しい時間ではありましたが
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