アラウンド・フォーティーの手記/yamadahifumi
 
『 いや、もう聞いて欲しいんだけど。私、もう三十五になっちゃった。三十五。・・・もう、数字にしてくれるな!・・・っていう年齢よね。・・・でも、私は、幼稚園児みたいな、おこちゃまみたいな精神年齢なのよね。・・・自分で言っちゃうけれど。でも、みんなそれは同じだから、いいじゃん、と私は思う。みんな取り繕ってるけど、ちょっとでも自分の考えをまともに口に出す機会があったら、すぐに空っぽの人間だって事がわかる。まあ、そんな奴ばっかり。でも、それがそんなに気づかれて目立たないのは、結局、空っぽ同士には相手が空っぽに見えないからだっていう事。
 余計な事言っちゃったけど、私は私の人生のざんげをしたかったのよ。・
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