道なぞる道(笛)/
木立 悟
軸線が軸を捨てても軸は降る
生きたいか冬に嘘をつき生きたいか
在らざるを蒔いて咲かすは己れかや
ふらふらと夜に午後の血もりつける
ひかり捨て数字の指をなぞりゆく
猫の毛を撫でれば背から生える猫
細長く空に着く街むすびゆく
空よりもまぶしい土に立っていた
目覚めては額の花に眼をふせる
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