道なぞる道(笛)/木立 悟
 




軸線が軸を捨てても軸は降る



生きたいか冬に嘘をつき生きたいか



在らざるを蒔いて咲かすは己れかや



ふらふらと夜に午後の血もりつける



ひかり捨て数字の指をなぞりゆく



猫の毛を撫でれば背から生える猫



細長く空に着く街むすびゆく



空よりもまぶしい土に立っていた



目覚めては額の花に眼をふせる




























戻る   Point(2)