ノート(冬忌)/
木立 悟
赤いもの何も見えずに赤いもの
削るたびやわらかなもの焦がしゆく
保つ人五七五さえ保てぬか
はからずも何も無いこと晒したり
死にぞこないおまえの父など知りはせぬ
七回忌七人の血を閉ざ候
見るものをかたわにせずにおらりょうか
この呪いおまえを壊し天を焼く
寺山が何を言おうが聴くものか
冬を噛み何も言えぬ父おもいだす
見えぬまますべてが赤の白夜かな
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