あかるい兄/黒川排除 (oldsoup)
着物が冷たい随分遠くに靡く笹舟
壁焼いて嘘はお嫌いでしょうから
吹雪き明けて紙の破れ目に靴底合う
打ち伏して銀の祭りの幅を書く
シャツ山吹内部に柳として背骨
歩く牛の波紋で倒壊する家屋
深層心理に箱空けているそこにメロディー
ミを場所にファを暇にして食事する
床下から無垢の鯨致命傷撫でに
水汲んで白身を茹でるまで眠る
まな板にうなぎのそら似を断つやつれ
糸は無力だ枕ではない足が足が
焚き火目指す鳩は大砲より放たれ
園自体が出来合いで舞い散る裸足
助からない舟の真上にぬるい舌
濃霧に舗装面製人体ご祝儀持つ
魂直方体であれば四方からひと通る
僻地の土を篩に箸擦り合う陰で
ラオス郊外腐る毛布が人乗せて
薄気味の薄さに群れる子々孫々
戻る 編 削 Point(4)