採通/黒川排除 (oldsoup)
聞こえる穿つ音星空に連結する
鴫死す幾たびかは女の群
戸がある不埒な佇まいに兎の介在
風に晒す砂の柩の航路に蛾
雑な渓谷横たわる眼の下から吐息
疾く運ばれ溶ける緑脳裏で阻む
火の姿で戻る故郷の大松明
爪先わずかに家庭科室に触れなき声
憚りなく寝屋に向ける泡の柔き丸み
疎ましさから影 石寄れば寄るなりの暮れ方
討ち取る・撃ち殺すにしても動悸に忍ぶ壁
バネの内側掴む片腕以外は思念
波憐れむ姿勢ごと刺す茨透けて
積む石雨風に晒され反る木
遠くの家々が矢印だとしたら青空
衣着せる木がもうない静止した街
起きてすぐ小さなコップの番茶に落ちる
大火柱水柱に揺らぐ虎輪をくぐる
門番の像はまやかし息が色
反対の島の天向く根に鷲絡む
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