晴れた日には眼鏡を外して/渡邉建志
 
散歩しよう晴れた日には眼鏡を外して


道の晴れた側を歩く君のふくらはぎ


君の横顔に幸せな光が降っている


エイプリルフールにきみを好きと言い


はらはらと花も団子も散ればいい


基本的に何も変わらない君の横顔









しとしととあめがふっている、ぬれにいく










めをとじる右から左に消える幻聴


眼球が瞼から遠くなっていく


エレベーターGに逆らえない私の体


ここからならトリプルアクセルできるかな


研究室行くの怖くて山手一周


鬱に甘えてさらに鬱になり


研究会ことさら暗い顔をする


分からないでもなぜか僕はここにいる


上を見て歩けば星も出ていない


鬱病んで心は闇をかけ巡る
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