宝石夜/
木立 悟
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜
通りすぎまた通りすぎ唱は降る
手をかすめ消える笑みたち金のいろ
生と死を斜めに飾る毒の花
天と地のひとつ目の会う夜更けかな
道のうえ流れる棺桶つかまえる
忘れても忘れ足りずに咲く火かな
指と指はざまの水に消える雲
窓辺には眠る子らの灯ひとり道
何もない手に降りそそぐ宝石夜
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