春浅し/
かち
似た墓ならぶ春を歩く
煙の匂いでも空の匂いでもない墓のにおいだ
いないことの目立つ季節風吹く
水が光の真似をする無邪気さよ
迷うこともできない遅春
倫理とは自己犠牲のことか大きな熊蜂
人を恐れぬ春の風よ
春浅し在ることが陰になる季節
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