祈りの練習/
吉岡ペペロ
あなたの幸せを想おうとすると
からだが貧血のようになる
胸がつかえて息が浅くなる
目と肩とお腹にちからを入れて
踏ん張るようにもういちど
あなたの幸せのうえに更なる幸せを重ねてゆく
ため息を呼吸法のように繰り返しながら
そしてそれはやがて
中学生のころ
ぼくに絶望を与えた
もう関係のない彼らの幸せを祈る練習へと
変わってゆく
そんなけなげで哀しい練習へと変わってゆく
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