ひとはなんのために生きるか/吉岡ペペロ
 

ひとつ階段をあがれたような気がする

ひとはなんのために生きるか

自殺以外の方法で

命という魂の穢れを断つ

そうでありたいという不動心が

生きていたのだ

そうでありたいという不動心が

それを想う

その道を

往きし存在の来し道をゆく


猥雑なことも猥雑でなくなる

ひとに軽く転がされたとしても

ひとの狡さにだまされたとしても

その悲しみを悲しみと

その喜びを喜びと感得できる


ひとつ階段をあがれたような気がする

ひとはなんのために生きるか

自殺以外の方法で

命という魂の穢れを断つ

そうでありたいという不動心が

生きていたのだ

そうでありたいという不動心が

それを想う

その道を

往きし存在の来し道をゆく
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