あの時は過ぎ/秋葉竹
年末に
今年初とかいう紅葉
みながら天ぷらとか食う幸せ
楽しみの
なかに必ず艶っぽい
こころに涙が流れて白刃
あのときの
秘密をふたりで共有し
午後三時までひとつの布団で
ひとがいる
かぎり夕陽は寂しげな
色を闇まではこぶ微笑み
安全な
生きかたなんててのひらに
乗せて落とさずできればよいな
あの夜の
雪が瞳に忍びこみ
泣いてるみたいな笑顔にさせた
傲慢な
ひとの優しさなんてさー
地球を守れる気でいるけどよー
ただ星を
悲しい目をしてみているね
ホモサピエンスをみくだす猫族
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