冷線/りぃ
 
しばらく考え込んでいた瞳が
そっと滑らかにスライドして
氷漬けの彼を見やった

今では
愛していた感情すら
冷たく凍り
わずかな雫を溢すのみ

再会の日はもう訪れず
電子の螺旋だけが
立ち昇るように
仄暗い光の中で
彼を眠らせている
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