魂のディベート/馬後の竹の子
世界の広さについて私が語る必要はない
はるかな水平線をながめて
誰が世界はここにしかないと思うだろう
宇宙の広さについて私が語る必要はない
空一面に輝く星を見て
その先に思いを馳せないものはいないだろう
生命の尊さについて私が語る必要はない
ただ生きていることが善悪を超えて
あらゆる感覚を生物にもたらしてくれるだろう
私が生まれた理由すらも私が語る必要はない
この星で数億年絶えず生まれ死んでいく
生物がいるのだから今更というものだろう
私が生きる意味だけは私が語らなければならない
間違っていてもかまわない
多くの人と仲良くなるため
多くの人と助けあうため
たくさんの事を知るため
美味しいものを食べるため
いっぱい眠るため
思う存分体を動かすため
明日も太陽をみるため
何でもいいから語らなければならない
戻る 編 削 Point(4)