7月/Giovanni
 
暑かった
太陽は 灼灼と
砂漠に照り付け
波のような光の渦が
日焼けた顔を更に焼く

青い空は 魂の最後の涙
薄青い胸元を潤した一滴は
灰色の雲にと昇華し
空を埋め果てようと足掻き
そして それから

僕たちの思い出は
すっかり溶けてしまった
ぐじゃぐちゃに破られ
ごみ箱でクルクル萎れる
白いカレンダーのように

森羅の世界の断崖で
さよなら 僕たち
さよなら 若さよ














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