放課後の声/ひだかたけし
 
西門に向かい
震えながら
遠去かっていく声、

知らなかった貴女の素顔露わになる
瞬間 、最早もう掴み切れずに

既に素顔の消えて
想いの残響だけ
この心を温めて呉れて

また次の生で、
また向こう岸で
逢えたのなら

あの放課後に

君に応えて、

「好きだ」とちゃんと告げる

無数の色合い異なる花火を 訪れる夜闇に打ち上げて
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