障害者/黒髪
私自身は障害者として生きてきた
愛の微笑みはプラス十度
心がささやくのは甘い言葉
障害者の権利を守らなければ
私は自叙伝で療法を伝える
心の中の真実を
信じられない人ばかり
私はそれゆえに抵抗する
頭の固い人には
私を理解する義務がある
そもそも医療とは
患者を理解するという態度を捨ててはいけないのだ
たとえそれが妄想に思えても
患者自身には切実なる思いがある
私自身の正しさと
いい加減な医療の害悪とを
すべてを人ごととして
見限る程度の善意しか持てない
すべての人間が鍛え直されなければならない
人々よ見よ
私の病からの飛翔を
悪い薬のすべての副作用を
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)