名も無き感傷/
栗栖真理亜
縺れたのは紅い舌
口から漏れる声はもはや声ではなく
誰の耳にも届かない音
苦く残り呑み込む事すら出来ない
じわりと滲んだのは蒼い瞼
後悔と苦悩と
その他諸々の感情をかき混ぜた
感情なき感傷
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