真昼間の贈与/
ひだかたけし
拡がる畑の作物の緑が吹き抜ける風に揺れ
聳える樹木の潤沢な葉々は揺るがず
黒い嘴に薄っすら青い毛で覆われたフクロウの如き鳥が
あちらこちら無数無数留まり細やか敏捷な動きで羽繕いし
ゆったりゆっくり時の流れていく
この静穏の空間を司る何ものかの気配の濃密に
ハッとして目を開ける私に漲るイノチのチカラ、
この鮮やかな記憶の痕跡残し置き去った瞑目意識視界のプレゼンス。
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