おそれ/
栗栖真理亜
何を書いてもどんなことを書いても
非難されるのではないかと怯え
書くことさえ躊躇う
私の浅はかな行為が創作に死をもたらしたのだ
それは誰も伺うことのできない
私にとっての大きな罰
どんな死よりも辛く
生きる気力さえ萎えさせてしまう
奪ったのは紛れもなく私
この罪を背負いながら言葉を重く受け止めよう
人を傷付けず尊厳を守り真摯な気持ちで立ち向かい
誠実に生きていこう
私にできるのはペンをとり
人の想いに応えること
ただそれだけ
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