バナナ・デイ/死に巫女
「他人の椅子」
他人の椅子を借りて、
詩(うた)をつづる
(少しだけね)
(そのひとが来るまで)
(今は午前5時)
(今ふっと外を見たけれど)
(今日はまた雨が降っていた)
(今日はまだ雨が降って……)
(ボールペンのインクがなくなりそう……)
(……も、字は字です)
「彼女」を邪魔するのがこわいから、
その「椅子」を離れたよ
ああそれはもう「彼女の椅子」。
ああ、それはもう「彼女の椅子……」。
「見守る」
あなたを見守るって決めたから、
それはカギ。
鍵。
キー。
あなたを見守るって決めたから。
老いても、
年老いても、
「バスルームで転んだりしないでね?」
今日も背中をながしてあげるよ。
「猫」
猫は、
猫が落ちるのが先か、
バターが落ちるのが先か、
パンが落ちるのが先か、
それが問題だ。
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