雨の刻示/ひだかたけし
 
 この朝に 、この夕に

しとしとしとしと雨降り続け
私と云うものに込められた
深い想い 、時の広がり
受け容れさせる愁雨の静かさ
朝に夕に浅く慰められる憂鬱と
自ら汚したこの魂の刺抜きに
ゆっくりゆたり挑みなさいと
しとしとしとしとまぁるい雨滴
形づくりながら時の過ぎる又過ぎる

 この肉身の破滅を間近とし 、

シト シト シト シト
 
地を打つ雨の間合い、

このヨの時を刻み込み

血流し流れ去りまた生かされ


戻る   Point(6)