哀しみの墓標/栗栖真理亜
燃えるような思念が月明かりに照らされて夜に漂う
あぁ、いますぐ君の腕にしがみ付いて
そのまま溶けてしまえたらどんなに良いだろう
たった独り不安定な砂利道を歩く侘びしさよ
歩くたびに小石の跳ね上がる硬い音が
コツコツと靴先に当たる虚しさよ
哀しみと共にこみあげてくる憂鬱な大地を踏みしめ
褪めた微笑を片頬に張り付けたまま
私は黒い血を流す
こころの死骸が横たわる墓場は私の安住の地
誰にも邪魔されない私だけの桃源郷(ふるさと)
いつか君はこの地を訪ねて
枯れた大地を潤すほどの熱い涙を流すのだろうか?
君は汚れた砂地に膝を付き
私の墓標に何度も何度も額を擦り付け
私の死を悼んでくれるのだろうか?
私はきっとそんな君の肩をそっと抱き
「もうそんなに哀しまないで」と囁くだろう
「私はその気持ちだけを受け止め天へと昇る覚悟は出来ているから」と
あぁ、君のかけがえのない優しさを胸に私は君のいない空へと旅立とう
広い、広い、空はきっと私を受け止め
地上で犯した罪も全て雲にくるんで遠い場所へと流してくれるだろうから
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