今宵のことは今宵のこと/田中教平/Kou
 


午後三時
眠剤を服して
午後五時に
起きているのは全部明日の仕事の為さ

コンビニへ行って
チョコレートと黒糖烏龍ミルクティーを買って
原付で
ジョギングする男を追い越して
家に帰ってきた

妻が詩を書いていた
猫と 鯉が出てきた
作中主体は
猫に許されず 鯉に許された
一体
猫とは何なのか?
そして、鯉とは何なのか?
ユング的でもあった
そしてこんな詩を書ける、
妻が羨ましいとおもった


胃痛がする
この痛みを負って明日仕事するんじゃ
散々な感じがする
それでも働かなければ仕方がない

すべてを手に入れようとするとこぼれ去る
適当な容器を持って
すぐには貰えるか知れないが耐えること
僕は
待つことを知っていた



 
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