庭の神に/田中教平/Kou
そぞろ寒、とはこんな朝を云うのだろうか
毎朝の呼吸法
今朝は肩甲骨が痛むのでよしておいた
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息
又自我が
目という穴から外をのぞいている
僕は笑顔を忘れてしまう
真面目くさった僕というエゴ
花を見つけた
山茶花だ
僕は庭の神に深く礼を言う
純粋意識をのぞいて
僕たちはつながっている
僕は妻で
妻は山茶花だ
天高い空の下を
誇らしげに歩いてゆく
コーヒーを
コーヒーを買いに行くのだよ
ごめんね
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息
ごめんね
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