恋月 ぴのさんのひとことダイアリー
2012-06-30
音律を探り苔むす石段を昇る 蹴飛ばしに穿たれた眼差しは物憂げで 私の息遣いを見透かしたか野鳥の羽ばたき
2012-06-29
巻貝の優しげな歌声を聴く 潮騒から遠く離れた私の部屋で 波の高さに軋む遥か遠くを望む
2012-06-28
指で描いた青空 草叢の息吹を放り投げ 脚の付け根であぜ道を探る
2012-06-27
海辺の眼差し 逃げ場のない熱風に煽られては 貝殻の密やかな呟きを弾く
2012-06-26
揺れ動く ゴンドラの隙間で 秋茄子を炒める
2012-06-25
闇を赤い糸で縫いつなぎ 誰のためにか 過ちの重さを胸に畳む
2012-06-24
それぞれの事情 耐え切れないとしても 他人には他人事
2012-06-23
真夜中の台所 血の滴る明日葉を 口に含む
2012-06-22
振りかぶる 吐息の行方を 打ち鳴らす
2012-06-21
問い詰めたとしても 黙したままで刹那を渡る そんな幸せもある
前10件
次10件

ユーザーID

パスワード

日付

ひとこと


「ひとこと」は100文字以内です。それ以上は切れます。
削除する場合は「ひとこと」欄にdelを入力してください。
トップ