恋月 ぴのさんのひとことダイアリー
2012-07-20
気が付いたら唇かんでる こんな私でも悔しさあるのかな 踏み出せないのはいつものことだけど 通いなれた道なのに遥か遠く感じられて 花の終わった紫陽花は静かに瞼を閉じていた 
2012-07-19
人生は綱渡りと腕を伸ばしてバランスを取る 何やら揶揄する声も聞こえてきそうだけど わたしはわたし 恥ずかしさに頬染めながらも 手のひらで沸き立つ雲のいがぐり頭撫でてやる
2012-07-18
片想いを鷲づかみして これが青春だなんて独りごちてみる やっぱ夏はスイカだよね そして真っ黒な種みたいな下心 鼻くそみたく穿って捨てる
2012-07-17
背中の甲羅を剥いて欲しいと頼まれた 小指の爪に甲羅を引っ掛け丁寧に剥き上げれば それはたわわと樹液を貯え 墓前に手を合わす そして剥き上がったばかりの男の背中を陽に晒した
2012-07-16
不器用な指先で恋物語をつづる 不幸な少女と優しくて勇気ある王子とのラヴロマンス、そんなたわいも無い恋物語 夏空に垣間見える秋の気配、忘れられないあなたの横顔
2012-07-15
雲の尻尾をエイヤっと掴む 幸せな日々は忘れっぽいのに不幸な想い出は、いつまでもチクチク心に突き刺さる 秋だよね、駆け足なあなたの背中を追いかけた
2012-07-14
ふんわりと雪の足跡を身体で包む それは溢れ出る悔し涙に天を仰いだ記憶 そして吊橋の欄干から手を離せなかった失望の甘い息遣い
2012-07-13
渡された缶の飲み口に唇を重ねる 脇の下に潜むオスの息遣いも不思議なくらい嫌じゃなくて 甘い液体を口に含んだまま誘うことばに頷いた
2012-07-12
長靴で水たまりを歩く 僅かな水位でも水圧は殊の他強くて 売り物になりそうもない貧相な大根二本で笑いを誘う
2012-07-11
人生の哀しみってやつを法蓮草と茹でてみる それは見た目にもしんなりとした色合いで 手付かずな茶碗の残る食卓を灯す
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